Oblivionプレイ記録 061 New Roads and Bridges Revisedの導入とそれに伴って行ったこと

0. はじめに

New Roads and Bridges Revisedを導入した環境でのImperial City上空からの眺め

「New Roads and Bridges Revised」(以下、適宜NRB Revised)を導入しようと思い立ちました。ukrr氏による「New Roads and Bridges」の開発を引き継ぎ、Arthmoor氏がアップデートを続けているModです。

このModでは、その名のとおり、Cyrodiilの地に新たに道や橋を追加します。TES Nexusのカテゴリわけで行くと、landscape changesとなります。導入の過程において

  • NPCが新しく追加された道や橋を通行するようにする
  • 地図をその変更(追加)に沿ったものにあらためる
  • 他のMod(改変内容に地形変更も含まれる)とのほつれ(競合)に継ぎ(patch)をあててやる
  • 地形の変更に沿って、遠景データを用意する

以上のことが必要になると思われます。この記事では僕自身が踏んだ導入手順を記録します。

「New Roads and Bridges Revised」のVanillaからの変更点

導入方法に入る前に、「New Roads and Bridges Revised」とVanillaの地形の違いを画像で見てもらうと、こんな感じになります(画像はクリックすると拡大します)。

NRB Revised、導入前後の差分画像

薄白く光っている部分が、変更点となります。ここに示されたものは、あくまで地図上の変更点です。その周辺の地形も程度の差こそあれ改変は及んでいます。

1. New Roads and Bridges Revised本体の導入

1-1. OBMMによるインストール

TES Nexusの該当ページで、Filesタブを開きます※1。Main Filesのなかの「New Roads and Bridges Revised」をダウンロードしましょう。何度目だ宝探し。

ダウンロードしたファイルを解凍すると「00 Core」「01 Road Records」といったフォルダと2つのtxtファイルがあります。BAIN※2に最適化されたディレクトリ構造となっています。2つのtxtファイルの内、「Ukrr Original Readme.txt」は旧Readmeファイル。「New Roads+Bridges.txt」の方が、現在の情報が反映されたReadmeファイルとなります。時間があったらふんふんと眺めましょう。

omodをパックするためのフォルダをこさえてやります。任意の場所に、任意の名前で。今回はそのフォルダの名前を「インストール用フォルダ」として話を進めます。次段では、「00 Core」と「01 Road Records」から、必要なファイルを「インストール用フォルダ」の中へとコピーする行程へと進みます。

00 Core

「00 Core」のフォルダーの中身

「00 Core」の中の構成は以下のようになっています。

  • road+bridges.esp
  • Meshesフォルダ
  • Texturesフォルダ

全て必須のファイルとなります。「インストール用フォルダ」の中にまとめてコピーしてやりましょう。

01 Road Records

「01 Road Records」のフォルダの中身

「01 Road Records」のフォルダの中には、2つのOptionalな※3espファイルが含まれています。その2つのespファイルのどちらかを選択して導入することによって、既存のNPCがこの「New Roads and Bridges Revised」によって追加された道や橋を歩くようになります。

  • NRB4 Standard Road Record.esp – [1]
  • NRB4 OCReborn Road Record.esp – [2]

[1]のファイルは、標準の街並みの際(「Open Cities」を導入している場合もこちら)に選択します。殆どのケースではこちらを選択することになるでしょう。

[2]のファイルは、とりわけ「Open Cities Leyawiin Reborn」を導入している際に、選択します。

[1]、[2]のうち環境に合う方を選択して、「インストール用フォルダ」にコピーします。これでomod作成の準備は整いました。

omodの作成、Activate

OBMMを起動します。[Create]を押下し、Name/Version number/Authorを適宜埋めます。余裕があったらdescription/URL/e-mail等も埋めます。Add Folderで「インストール用フォルダ」を指定します。[Create omod]を押下して、compressing(ファイルの圧縮)が済めば、omod作成の完了です。

OBMMの右ペインのomod一覧から、先ほど作成したomodを選択し、OBMM下部の[Activate]を押下してとりあえず「New Roads and Bridges Revised」本体のインストールは完了です。

  • ※1 横並びになっているアイコンのうち、左から2番目の、フォルダをかたどったタブ。
  • ※2 Wrye BashのModインストール機能。Bash Installerを略した通称。
  • ※3 適宜選択して導入する。

1-2. Wrye BashでBashed Patchをリビルド

普段からBashed Patchを利用しているという前提で話を進めます。Wrye Bashを起動します。Modsタブを選択し、Mod一覧から「NRB4 Standard/OCReborn Road Record.esp」を探し、選択。Bash Tags欄を見やると”Deactvate”と”Roads”のTagがついているはずです。

“Roads”タグがついています。これはBashed Patchのビルドの際に該当espファイルからroad records※4をImportしてやること(Import Roadsを行うこと)が推奨されていることを示します。road recordsとは、World Space上で長い距離を移動するNPCの行程(に関する/を決める)情報のことです。road recordsに変更を加えるModは少ないのですが、ロード順が若いModのroad recordsに対する改変を、ロード順が遅いModのそれより優先させて読み込ませたい際には、このImport Roadsが有用です。

Mod一覧の中から「Bashed Patch, 0.esp」を探し、右クリック。コンテクストメニューの中から[Rebuild Patch…]を選択します。この際に、ダイアログで”「NRB4 Standard/OCR Road Record.esp」をDeactivateしますか?”をはじめとするメッセージが表示されると思いますが、ここでは[No]を選択して進めます。Import Roadsを選択しチェックを入れます。Source Mods/Files欄において、「NRB4 Standard/OCReborn Road Record.esp」にチェックを入れます。そして、同ウインドウ下部の[Build Patch]を押下し、Bashed Patchのリビルドを実行します。

“Deactivate”タグがついています。Bashed Patchへの、必要な情報のImportは完了したので、Mods一覧の中の「NRB4 Standard/OCReborn Road Record.esp」のチェックボックス上で左クリックし、同espファイルはdeactivateしましょう。チェックボックスの「レ点」が「中点(中黒)」になればOKです。

※今回の作業は全てWrye Bash v291で行いました。

Wrye Bashについて

Wrye Bashの働きについては、「ふさふさ」様の以下の2本の記事がめっちゃわかりやすいです。気になる方は一度ご覧になってみてください。

  • ※4 Path Grid(パスグリッド)のことかな?意味が一対一で対応しているのかは不明。

2. 対応World Map Modの導入

2-1. 静的Map

NRB Revisedを導入したことでCyrodiilの風景は一変しました。元々橋の架かってないところに橋が架かり、元々道のないところに道が敷かれ。

とはいえ、NRB RevisedにはWorld Mapの画像ファイルは含まれておらず、この時点ではWorld Mapには地形の変更点は反映されません。

Oblivion NexusのNRB Revisedのページのdescriptionの欄には、NRB Revisedに対応したWorld Map Modがリストアップされています。


Elven Map Compilation 1

Eleven Map CompilationよりNRB単独向けに作られたMAP

「Elven Map Redux」をベースにNRB Revisedをはじめとする8つのModに対応。8つのModのそれぞれの有無(2^8=256通り)全てのケースに対応するために256枚のWorld Mapが用意されている。256枚全部入りのアーカイブをダウンロードしOBMM/Wrye Bashでダイアログを通じてスコンと導入することも可(Optional Files欄のファイルがそれです)。便宜的にTES Nexusのページを8ページ使用して、各ダウンロードページには32ずつファイルが置かれている。NRB Revisedの変更点のみを反映したMapはリンク先のFilesタブのMain Filesのなかの「NRB」。

対応バージョン: 2011/09現在、4.5.5まで追随

[Oblivion Nexus]

Buddhas Maps of Cyrodiil and the Shivering Isles

「Buddhas Map」の中からNRB Revised向けのもの

色がつき、ユーズド感が演出されたこの「Buddhas Map」。NRB Revised向けのバージョンも有。FilesタブのMain Filesのなかの「New Roads and Bridges Map」がそれ。※4.5.5の改訂点と見られる「AnvilからKvatchのリルート」は反映されてない模様。

対応バージョン: 2011/09現在、4.5.6まで追随不明

[Oblivion Nexus]

Esme – New Roads and Bridges map update for vanilla

VanillaのWorld MapをベースにNRB Revised向けに改変された「Esme – New Roads and Bridges map update for vanilla」

VanillaのWorld MapをベースにNRB Revised向けに改変されたもの。

対応バージョン: 2011/09現在、4.4.4まで追随

[Oblivion Nexus]

Esme – New Roads and Bridges map update for Elven Map Redux

「Elven Map Redux」をベースにNRB向けに改変された「Esme – New Roads and Bridges map update for Elven Map Redux」

「Elven Map Redux」をベースにNRB Revised向けに改変されたもの。

対応バージョン: 2011/09現在、4.4.1まで追随

[Oblivion Nexus]

Worldmap for New Roads and Bridges revised

「Thacadians Colored World Map」がNRB Revised向けに改変された「Worldmap for New Roads and Bridges revised」

VanillaのWorld Mapに色付けがなされた「Thacadians Colored World Map」をベースにNRB Revised向けに改変されたもの。オリジナルに比べ地形描写だけではなく、地図の皺の表現もプラスされている。

対応バージョン: 2011/09現在、4.4.1まで追随

[Oblivion Nexus]

Cyrodiil Terrain Map Additions

衛星写真風の「Cyrodiil Terrain Map」をベースにNRB Revised向けに改変された「Cyrodiil Terrain Map Additions」

衛星写真風の「Cyrodiil Terrain Map」をベースにNRB Revisedを含む12のMod向けに改変されたもの。12種のMapが用意されているわけではなく、12のModによる(地形の)変更点がすべて盛り込まれたMapが配布されている。「menus50」、「menus80」のファイルは同梱されてない模様。XCF形式のファイル(フリーのグラフィックソフトGIMPで扱う形式のファイル)も提供されているので、レイヤーをちゃちゃっと表示/非表示を切り替えることにより、お目当ての変更だけを反映させることは出来ると思われる(未確認)。

対応バージョン: 2011/09現在、4.4.2まで追随

[Oblivion Nexus]


それぞれ、NRB Revisedのバージョンアップへの追随スピードはまちまちです。しかし、World Map Modについては、そこまで神経質にならなくてもいいと思います。まあ、カーナビの地図のような感覚で。各Mapの、NRB Revisedのバージョンアップへの追随状況については、Oblivion NexusのNRB Revisedのページのdescriptionでフォローされています。

2-2. 動的Map

Dynamic Map」というModの話をちらほら聞きます。文字通り、動的に、World Mapを生成するとか。Readmeファイルにあたってみると、「アクティベートされているModのリストを読み込んで、それに応じて、World Mapを修正する」とのこと。その修正は、「Sub-Map Componentsを配置することによって行う」とのこと。またそれは、「対応しているModについては」との但し書きがつきます。

Texturesフォルダの中身を見たら、様々な地図の部品(ReadmeでいうところのSub-Map Componentsのことでしょう)のテクスチャファイルがありました。インストールされているModに応じて、画像のレイヤーを重ねるようにして、表示に漕ぎつけてるのでしょうか。どうなんでしょう。

とにかく、「New Roads and Bridges Revised」を導入の際に、「Dynamic Map」も導入しちゃおう!と意気込んでいたのですが、静的なMapをいろいろと試している時点でそこそこ満足してしまったので、今回は導入を見合わせることにしました。

対応Modの多くを導入していて、Modの入れ替えも頻繁に行う方は、試す価値があると思います。

Dynamic Mapについて、LIBEROBLIVION様、王立ねこみみ研究所 Blog様の記事を今回読みました。とても参考になると思うので、以下にリンクを張っておきます。

3. 互換パッチをあてる

New Roads and Bridges Patchesのアーカイブの中身

  • Let the People Drink
  • Open Cities Outer Districts
  • UL Imperial Isle
  • Region Revive Lake Rumare
  • Forgotton Shields
  • Romancing Ahnassi
  • AranMathi
  • Castle West Weald
  • Quest for the Elements
  • Reaper’s Bleakers Way
  • Shadowcrest Vineyard
  • Tchos Alchemy Tower
  • Highwood

上記Modリストのなかに、導入しているModがあったら対応した互換パッチをあてましょう。

TES NexusのNRB Revisedのページで、Filesタブを選択します。Optional Filesにある「New Roads and Bridges Patches」をクリックしてダウンロードを行います。

アーカイブのディレクトリ構造はBain(Wrye BashのModインストール機能)に最適化されており、ReadmeファイルにおいてもBainを用いたインストールが推奨されています。とはいえ、普段Modの管理にOBMMを利用している場合は、必要なファイルをomod化してOBMMで管理すればいいと思います。

ダウンロードしたアーカイブを解凍すると、[00]~[10]までグループ分けされたフォルダがあります。

各フォルダの中にespファイルが1つずつ入っています。各フォルダの中から自分の必要なパッチであるespファイルを持ち出してアクティベートしてやれば良いのですが、唯一の注意事項としては

「それぞれの番号グループに対して、多くとも1つのパッチしか持ち出さないこと」

がReadmeに触れられています。現時点の構成では[00]の番号グループについてだけ注意すればいいでしょう。[00]がフォルダ名の頭についたフォルダが6つあります。この6つのフォルダからは多くとも1つのパッチだけ選び取って、アクティベートしてやることになります。[01]~[10]の番号がついたフォルダはそれぞれ1つずつしかありません。自分のMod環境と照らし合わせて、適宜、取捨しましょう。

4. TES4LODGenでDistantLODファイルを作成

TES4LODGenはワンクリックでDistantLODファイルを作成できるツールです。地形の変更を伴うModの出し入れを行った場合はその都度TES4LODGenを走らせて、現状に沿うDistantLODを生成してやるのがベターです。ただ、同ツールでDistantLODファイルを生成した際、マシンスペックにもよりますがロード時間が一気に長くなります※5。遠景が、Mod環境に沿ったものになるよ、というだけなので、このステップはスキップしても構いません。

TES4LODGenについては、過去記事の「Oblivionプレイ記録 048 Really AEVWDを導入した」にて解説しているので、参照のほどを。

  • ※5 とりわけ、Oblivionをインストールしてから、始めてTES4LODGenを実行するときには。

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